国家試験対策て、教員として何をしたら良いの?そんな疑問に15分で応えます。

ども! Naoyukiです。
前回のブログで、書きましたが僕は、教員2年目にして3年生のクラス担任を務めることになりました。
前回のブログ↓
https://naoyuki-nurseman.com/2018/04/23/nursing-teachers-work/
3年生は来年の2月に看護師国家試験を受験する予定です。
自身が担当するクラス全員が国試に合格できるようサポートすることが、今年の一番のミッションになります。
しかし、看護師国家試験対策について、教員として必要なことを理解できていない状態です💦
そこで、さわ研究所が主催する看護師国家試験対策のセミナーを聞いてきました。
今回は、セミナーで学んだことを踏まえて、僕なりに国家試験対策についてまとめてみました。
Contents
国家試験は何点取れば合格できるのか?
国家試験は必修問題と一般・状況設定問題に分かれています。
必修問題
出題 | 点数 | 合格基準 |
必修問題 50問 |
50点 (1問1点) |
80%以上 |
必修問題の合格基準は80%以上(40点以上/50点)です。
午前と午後で25問ずつ出題されることが多いです。(問題に必修問題とは明記されていません)
一般問題・状況設定問題
一般問題 130問 |
130点 (1問1点) |
毎年変動する |
状況設定問題 60問 |
120点 (1問2点) |
一般問題・状況設定問題は必修問題と違って、合格に関わる点数は毎年、異なってきます。
過去4年の国家試験の一般・状況設定問題の合格基準をまとめてみました。
一般・状況設定問題 |
|
第104回 | 159点/248点(64.1%) |
第105回 | 151点/247点(61.1%) |
第106回 | 142点/248点(57.2%) |
第107回 | 154点/247点(62.3%) |
(*一般・状況設定問題の合計点数が250点ではないのは不適切問題があったため)
どうやら、過去4年の国家試験の合格基準を見ると、一般・状況設定問題の点数が65%以上あれば、安心して合格できそうですね。
簡単にまとめると
国家試験に合格するためには
必修問題の正答率80%以上、一般・状況設定問題65%以上
の点数が必要になるということですね。
国家試験対策の指導を学生にするときに、国家試験の合格基準をもとにすると良さそうですね!
合格率はどのくらいなのか?
受験者数と合格者数についてまとめた資料をセミナーでいただいたので添付します。
(*許可をいただきました)
過去10年の国家試験を振り返ると、9割近くの人が合格しています。
合格基準を達成する学習をすることで、9割近くの人が合格できるとういうことは
国家試験は落とすための試験ではなく、合格できる試験であると言えます。
どんな勉強法が有効なのか?
①過去問や模試で間違えたところを学習する
過去問や模試の復習を僕も学生の時にやっていました。
セミナーでは必修問題対策として過去15年間分の過去問を解くと良いと、話されていました。
過去15年間分の必修問題数は630問で、解答に要する時間は5時間ほどだそうです。
いろんな問題を解いていくと、自分の得意な分野と苦手な分野がわかってきます。
僕の経験談で申し訳ないのですが、国家試験対策を始めた時に、合格するために何の分野から始めないといけないのかわからず、勉強のモチベーションが保てない時がありました。
何を勉強しないといけないか、理解出来ると、模試の点数が少しずつ伸びていった気がします。
また、国家試験の問題はプール問題といって
過去問の問題と全く同じ内容や過去問の設問表現を変えただけの問題が出題されています。
参考までに、こちらの記事にプール問題について詳しくまとめてあります。
過去問を解く中で、繰り返し出題されている内容は点数を落とさないよう、学生に説明していきたいですね。
②丸暗記ではなく、理解すること。
①でも紹介したプール問題ですが、過去問の中にこんな問題がありました。
[第94回]肝臓の機能はどれか。
①、体液量の調整
②、胆汁の貯蔵
③、蛋白代謝
④、ホルモンの分泌
答えは③
肝臓の機能は主に
①栄養分の貯蔵 ②胆汁の生成とビリルビンの代謝
③血漿蛋白と尿素の生成 ④脂質代謝
⑤糖代謝 ⑥ビタミン代謝
⑦ホルモンの破壊 ⑧有害物質の解毒と薬物の代謝
とされています。
③の選択肢に注目すると、蛋白代謝と書かれています。
代謝とは、異化(物質を分解すること)と同化(物質を合成すること)を指します。
肝臓はアミノ酸をもとにアルブミンという血漿蛋白を合成しますので、蛋白代謝の役割を担うと考えます。
この問題も肝臓の機能に関する内容です。
[第107回]肝臓の機能で正しいものはどれか。
①、胆汁の貯蔵
②、脂肪の吸収
③、ホルモンの代謝
④、血漿蛋白質の分解
答え③
肝臓はエストロゲンの分解を行なっています。
肝硬変で女性化乳房が起きるのは、肝臓の機能が低下することで、エストロゲンの分解能力が落ちるためです。分解も代謝のなか行われるので、正解となります。
④は肝臓は血漿蛋白の生成は行いますが、分解は行わないので不正解となります。
この2つの問題からも、丸暗記による知識の詰め込みではなく、〇〇だから✖✖なんだと理解することの必要性がわかったと思います。
②教科書を用いて勉強すること
過去問や模試の復習をするときにどんな教材を用いて学習するか、重要になると思います。
看護師国家試験の出題基準が厚生労働省のHPで公開されています。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002ylby-att/2r985200000311lx.pdf
出題基準はいわば、テスト範囲です。
ここの範囲からテストに出しますよーと言っているのと同じです。
教科書は、国家試験というテストに対応できるテキストになります。
教科書で有名な会社として医学書院があります。
医学書院のHPには、看護師出題基準に該当する教科書の内容が記載されています。
http://kango.igs-edu.net/quickr.html
医学書院だけでなく、メディカ出版のHPでも同様に看護師出題基準に該当する教科書の内容が記載されています。
https://www.medica.co.jp/n-graphicus/reference/list/10000230
このように、学校で使用している教科書は国家試験の出題基準を網羅している内容となっています。
学生の中には、インターネットで調べることもあると思います。
しかし、インターネットで得た情報が、国家試験に対応しているかどうか確認するよう、話しておく必要がありますね。
インターネットで得た情報が、国家試験に対応したかどうか確認するのであれば、最初から教科書を用いて調べる方が、正確な知識を効率よく学べることになると思います。
正当率の高い問題の点数を確実にとる
さわ研究所のセミナーの資料にこのような内容がありました。
(*許可をいただきました)
これは、さわ研究所の予備校に通われている人の60%が正当した問題を全て、正当していた場合の点数になります。
国家試験の合格基準を余裕でクリアできていますね。
正当率の高い問題は、しっかり学習をすれば、正当できるようになると思います。
学校で業者模試を行うと、学生一人ひとりに模試の結果が届くと思います。
各問題の正当率が記載されている場合は、正当率の高い問題を間違えている学生に対して、確実に点数を取れる学習を一緒に考えたいですね。
合格率のところでも触れましたが、約90%の人が合格する試験であるため、点数が取れる問題で間違わないようにしたいですね。
まとめ
今回、国家試験対策の教員セミナーで学んだことを踏まえて、自分なりに国家試験対策をまとめてみました。
セミナー自体は無料でしたが、国家試験対策についてほとんど知らない僕からしたら、とても参考になる内容ばかりでした。
セミナーを受けて、学生の時、国会試験について何にも知らないまま勉強していたんだなと気づきました。
今は、教員として学生と関わる身としてまずは、国家試験について知ることが重要であると思いました。
今後も、国家試験対策のセミナーに行って、国家試験対策について勉強したいと思います。
もし
ブログをみてくださった方で、国家試験対策について良い方法をご存知な方がいましたらコメントやメッセージをいただけたら嬉しいです。
よろしくお願いします!